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「そうそう、その何げない『
a 』の説明をしてなかったね。『 a
』は数えられる名詞が単数のときにつく『冠詞』(かんし)という種類の言葉です」
「数えられる名詞が単数のとき...??」
「本は一冊、二冊、三冊って数えられるね。だから、本が一冊のときは
a book って言うの。家が一軒なら、a
house, 一人の少年なら、 a boy, ペンが一本なら、a
pen, 一台のコンピューターなら、a computer っていうぐあい」
「なんだかめんどくさいなぁ」
「うーん、そうなんだよねぇ。日本語だと単数とか複数とかって考えて話すことはあまりないものね。
『ちょっとこの本持ってて』って手渡すとき、一冊のときも二冊のときも同じように『この本』って言うものね。単数複数って特に意識してない。でも英語は単数とか複数に気を使う言語なんだ。
この冠詞の『 a 』とか『 the
』は日本語にない種類の言葉だから、日本人は会話で結構すっ飛ばしちゃいがちなの。それはしょうがないよね。そういう考え方が日本語にはないんだもの。でも、英語にだんだん慣れていくうちに『なんだか足りないな』とか『語呂が悪いな』って思うようになって、ちゃんと『
a 』とか『 the 』を入れるようになるから大丈夫だよ。何ごとも時間をかけて練習すればできるようになるわけだね」
「ふーん。昨日言っていたトレーニングってことね」
「そう、練習。で、『
a 』なんだけど、これ、『 an
』っていう形になる時があります。それは名詞の始まりの音が『母音』(ぼいん)の時です。『母音』って『ア、イ、ウ、エ、オ』の音のこと。一個のリンゴだったら、an
apple、一個のオレンジだったら、an orange っていうの。果物だから『
an 』が使われるってわけじゃないよ。『ア』ップル、『オ』レンジは最初の音が母音、『ア、イ、ウ、エ、オ』の音だからだよ」
「ふーん。文字で決まるというより、音で決まるのね。ふむ」
「そう。『大学』って英語で『
university 』っていうんだけど、ユニバーシティ(カタカナで読むとちょっと英語の発音と違うけど)っていうふうに『ユ』の音で始まるの。だから、『あるひとつの大学』っていうときは
a university ってことになるの。『ユ』の音は母音じゃないから『 an
』は使わないの」
「そうなのかー。『ア、イ、ウ、エ、オ』の音で始まるかどうか考えてから発音するのか。ところで、『数えられる名詞が単数のとき、
a とか an が付く』ってことだけど、そうしたら『数えられない名詞』っていうのもあるわけ?」
「そうそう、air(空気),
water(水), love(愛)なんかは数えられないよね。だから、単数も複数もないの。数えられないから『
a 』なんかつかないの。 意外に思うかもしれないけど、 money(お金)も数えられない名詞なんだよ」
「えっ!1ドル、2ドルって数えられるじゃないの」
「それはドルを数えてるの」
「え?」
私はなんだかだまされてるような気がしました。
「確かに、1お金、2お金とは言わないけど...」
「辞書を引くときに注意してみてね。名詞だったら、それが数えられる名詞なのか、数えられない名詞なのかって書いてあるから」
「え?辞書引くの?それってすごくめんどくさいんですけどー」
「外国語を習うんだからそれくらいの努力はするの」
しかられてしまいました。
「そうね。これで私の輝ける未来が開けるなら、辞書ぐらいひきましょう」
「うん。輝くよ、絶対」
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