クマが教える英語のしくみ


8-2■ あら不思議。副詞節から副詞句へ ■

「今日はすごいことをやります。魔法の一種。副詞節を副詞句に変えちゃいます。タラー!」

「タラー!て。どーゆーこと?教えて」

「えー、もし、副詞節の中が現在進行形や過去進行形だったら、主語とbe動詞を省略して副詞句にすることができます。こんな感じ」

While I was walking to school, I met my old friend.

= While walking to school, I met my old friend.

「え、そんなことしていいの?主語とbe動詞を省略しちゃったら、節じゃなくなっちゃうよ」

「そう、句になるの。主語と動詞が含まれない語の集まりは『句』。今回は『副詞句』」

「え?でも意味は同じなの?」

「そうなんだー。字数が減っておトクかも」

「おトクかどうかわからないけど、とりあえず、分析させてね」

「これが最初の文でー...」

= (While walking (to school)), I met my old friend.  
    ?    ?   p   op   s  v     o
(私が歩いている間/(学校へ))/私は会った/私の古い友達に
『学校に歩いていく途中、私は古い友達に出会った』

「あ、これって前置詞の後に動名詞がきたってヤツじゃないすか?そういう形をしている!」

While walking
  p    op

「うーん。そう考えられる例もあるんだけどね。辞書引くとわかるんだけど、while は前置詞じゃなくて接続詞なの。前置詞じゃないから後に続くing形は動名詞とはいえないんだなー。ここらへん、ガクモンって感じなんだけど。文法書で調べると、『...この場合は動名詞としても考えられる』なんてことが書いてあったりして、はっきりしないんだ」

「あらー!はっきりしないのー」

「また文法の深みにはまっちゃうね。 このing形は進行形のときに使った『現在分詞』って言われているヤツなの。ここでやる内容は高校あたりで分詞構文っていって習うはず。 まあ、とにかくこういうing形で始まる副詞句があるってことを覚えておこうね。短く言ってそれで意味が通じるんだったら、わざわざ長い表現は使わない、っていうのが心理的に働いてこういう形になったんだと思うよ。言葉が先で文法は後だからね」

「ふーん。そうなのかぁ、何でも文法で割り切れるってわけじゃないんだ。ちょっと残念だな。じゃ、While は接続詞で、walking は 現在分詞ってことでとりあえず ving としておこう」

「それからね、この『副詞節→副詞句』が起こるのは、副詞節の中の主語が主節の主語と同じ時だけです。だから次のような書き換えは行われません。気をつけてね」

While I was sleeping, she was cooking in the kitchen.
『私が寝ている間、彼女は台所で料理をしていた』

While sleeping, she was cooking in the kitchen.
『寝ている間、彼女は台所で料理をしていた』

「あはは。寝ながら料理はしないよね。あぶないあぶない」

「うん、それから、『副詞節→副詞句』っていうのは、副詞節の中が進行形じゃないときも行われていたりします。こんな感じ」

Since I came to Japan, I have made a lot of friends.

= Since coming to Japan, I have made a lot of friends.

「ありゃー。いいの?こんなことして?これ『〜している』って意味じゃないでしょ?」

「いいの。これもやっぱり、主節と従属節の主語が一緒のときに起こります。主語が別々だったら、句にならずに節のままね。じゃ、分析してみて」

「そうかー。わかるんだったら短くしたいのかー」

「そう。でね、なんと、この副詞句内の接続詞も省略されちゃうことがあるんだ」

「え? While とか Since なんかが?接続詞が省略されたら意味がなんだか分からなくなっちゃうじゃない!」

「前後関係から考えるの」

「ひゃー。まいったなぁ」

「もっと詳しく知りたくなったら、文法書の分詞構文ってところを調べてみてね」